遊びだったはず、遊ばれていたはずだった……~私の片思い体験

片思い エピソード

「寂しさ」と「恋愛感情」は近い距離にあります。
さびしいあまりに誰かを求める気持ちが強くなり、それを受け止めてくれる相手がそこにいたりすると、自分の支えになってほしい欲求が高まり、それが恋愛感情と同じような高ぶりを生んでいきます。

そんな、自分の中にあった寂しさから片思いに堕ちてしまった、にょあにょあさんの片思い体験をご紹介します。

遊びだったはず、遊ばれていたはずだった……

車のオイル交換に行くと、
見た顔の人が担当してくれた。

あまり話もしなかった同級生。
私が気付き、名前を言ったが、
私のことを覚えていなかった。
その程度の関係だった、ただの同級生。

再会したのは、お互い35歳の時

そのお店は、他の作業も安かったので、
他の用事でもたまに通っていた。
安いから、いつもお客さんが沢山いて、かなり待たされる。
私が待たなくていいように
「先に店に電話をしてから来て欲しい」
と言われた。

店に電話をしたが、
彼は休憩中とのことで、
「戻り次第折り返す」と、携帯番号を控えられた。

「遊ぼう」
と、ショートメールが来るようになったが、
既婚者の私は、何度も断っていた。

だが、一年たったころ、
私は旦那に全てを拒絶され
寂しい思いをした。

また「遊ぼう」
と、彼からの誘い。
私は酷く寂しかった。
「一度だけなら。映画だけだよ?」
と、誘いに乗った。

結婚の早かった彼。
既にバツイチになっているが、
昔からの性格もあり
女にいい加減なのだろうと思い込んでいた。

(体の関係を持たなければいいんだ。
旦那も異性の同級生と二人きりで遊んでいたし、
これは浮気ではない。)

そう思って遊んだ。

部屋に誘われたが、断った。
でもお酒が入ったこともあり、
押しに負けた。

いざ、体を重ねてみると
自己中心的ではない、相手を思いやった行為だった。
ずっと手を繋いでくれた。

それが凄く新鮮で、
気になっていった、
体が求めてしまっていた。

次のデートに誘われた。
断ったが
「もう一度会いたい。
休みも取ってしまった。」
と。
キュンとしてしまった。

手を繋がれた。
振り払ったが、強引に手を繋がれた。
またキュンとしてしまった。

以前は、手を繋ぐことに何とも思わなかった。
子どもとも、手を繋ぐことが当たり前だった。
誰とも手を繋がなくなり、
10年以上たったのか、
久しぶりに手を繋がれて
人の手の温かさって、
こんなに安心させてくれるものだったんだと、
初めて実感した。

旦那に一切触れられなくなった私には
とても癒しでもあった。

もう戻れない。
彼を好きになってしまった。
昔のイメージとはちがい、
常に優しく
常に手を繋いでいてくれた。
もう、体が離れられないでいた。

「私たち、これからどうなるの?
今の関係って何?」
と、彼に問い詰めた。
「今が楽しければ、それでいいじゃん。」
それが、彼の答えだった。

遊びとわかっていて
好きになったのは、私。

たまに手料理を作った。

私が作ったものが
とても美味しいらしく、毎回喜んでくれた。

そんな事が続き

4ヶ月たった。
彼から「旦那と別れる気あるか?」
と。

私には子どもがいる。
まだ成人していない。
だから「今は考えてない。」と答えると

「じゃあ別れよう。
本気で好きな人とは結婚したい。
できないのなら別れよう」と。

「そんなのずるいよ。
既婚者だと知っていて、遊びで近づいたくせに!
今が楽しければ、それでいいじゃん。って言ったくせに!」
と文句を言ったが
聞いてもらえなかった。

誘ってきたのは彼
先に好きになったのは私
思いは通じたが、破局。

しばらく彼を忘れられず、
泣き続け、再度片思いに。

待っても待っても
連絡がくることはなかった。

彼の手の温もりが忘れられず
1ヶ月たち、
私を支えてくれる人が現れた。
ようやく少しずつ忘れることができた。

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